D'ac

元銀行員。子育てられ中。

日本の奨学金の延滞率。子どもの奨学金で親に心がけておいて欲しいこと。

さて、アメリカの学生ローン問題をみたところで、日本の学生ローン(奨学金)についても見ていくこととしましょう!

 

アメリカの学生ローン問題はこちら。 

peticonbu.hatenablog.com

 

 

日本の奨学金延滞率。


日本の奨学金の(3か月以上の)延滞率は6%です。この数字は返済期日が到来しているものだけ(つまり、卒業して返済が始まっていて、かつ猶予申請なども受けていないもの)の数字です。

 

3か月も延滞していないけれど、1日でも遅れている人で計算すると約10%の延滞率。


1日でも延滞は延滞だけど、1日だったら口座の入金忘れだったりするので、とりあえずは3か月以上の延滞の方が問題、かな?

6%だったら、まずまず優秀な気がしてしまうのは、さっきアメリカの学生ローン問題を取り上げたからかもしれない。(アメリカでは32%ほどが延滞をおこしている。)

 

ちなみに、私も奨学金利用者で、延滞経験があります。電話がかかってきて「払わないと債権譲渡します」と言われてチビりそうになったのはいい思い出です・・・。


あの頃、私は無職だった! 

 

 

職業別延滞率について。

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やっぱりなんですが、延滞者の正社員雇用率は低いです。無延滞者の半分くらい。正社員というのは一番上の赤字のところね。

 

 

年収について。

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延滞者で一番多い年収区分は100-200万円。正社員以外の収入区分と言えそうです。
「毎月1,2万の返済くらい、なんとかなるだろ? 頑張れよ!」とかいった声が聞こえてきそうですが、年金や社会保険の支払い、税金など、基本生活費以外にも色々生きていくためにはお金がかかります。年金なんて差し押さえ通知が来たりしますからね。そうなると、奨学金の支払いが後回しになるのも致し方ないといえば、仕方なし・・・。(奨学金も3か月過ぎれば差し押さえ等々の処分通知がくるようです。)

 

自分が延滞経験者なので、なんとなく肩をもってしまいます。
結構つらいのよ。無職やフリーターの身での奨学金返済・・・。

 

ちなみに猶予制度あるよ!!
結構知られていない猶予制度。
もし、今払えなくて困っている人がいたら、ぜひ利用を。
http://www.jasso.go.jp/henkan/yuuyo/
失業や病気など、返還できない事態に陥ったときは、延滞する前に連絡を!

 

子どもが奨学金を延滞しないために親が心がけておいてほしいこと。

この話の中で一番いいたかったのは実はここです。
奨学金の申請書類作成者が本人である場合、延滞率がグッと下がります。


ほれ、これみい。

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日本はただでさえ、金融教育が遅れています。(つい、「日本は」とか言っちゃったけど、外国の事例なんか知らないんだからね!)だから、奨学金がれっきとした借金だ、という意識が希薄なままお金を借りちゃう人が多い。

 

ってか、親が書類作成して出さすくらいなら、教育ローンとか借りろよ、って思う。もしくは、親が責任もって返す、とかね。

 

奨学金の書類を学生本人が作ることで、「借金をするんだ」という意識、そして「お金を借りてでも勉強しにいくんだ」という意識を植え付けることができます。これって、今後の学生生活を送る上でも、返済をする上でも必要不可欠な意識だと思います。

 

そう、奨学金って借金なんですよ。きちんと返さないといけないんですよ。親が書類をちょいちょいと作成して、ほれ出してこい、なんて言う前に話をしておかなきゃいけないことが沢山ありますよ!

 

おわりに


奨学金の延滞は3か月でブラックリスト(信用情報)入りします。
つまり、今後住宅購入や車の購入をするときにローンが組めなくなったり、クレジットカードを持つことすら適わなくなります。注意したいところです。

 

あとは、返還したお金は次に進学したい若者たちの資金になります。きちんと返還することで後につなげていきましょう!

 

以上。

 

資料等、データは全て以下のサイトからの引用です。

詳しくは以下のサイトをご覧になってください。

平成25年度奨学金の延滞者に関する属性調査-JASSO