低金利or無利子。高い大学授業料には奨学金で備える? それとも教育ローン?
大学の授業料高いですよね。
親の所得も伸び悩む中、授業料が出ないからといって諦めるのは勿体ないもの。
賢く制度を利用したいところです。
ここでは、大学生の約半数が利用している奨学金制度の概要について説明していきたいと思います。
奨学金ってどんなものがあるの?
奨学金は大きく分けて3通りあります。一つは無利子のもの。もう一つは有利子のもの。そして、返済不要のもの。返済不要の奨学金は大学や地方自治体、企業などが用意しているものがあります。
ただ、返済不要のものは、人数が限られていること、条件が厳しいことなどが特徴とされます。また、進学する大学によって利用できるものなどもあります。詳しくは進学先の大学のHPなどでチェックしてみましょう。
ここでは、一般的に多くの人に利用されている日本学生支援機構(JASSO)の奨学金について説明していきます。
JASSOの無利子(第一種)の奨学金概要
利率・なし
金額・月3万円~6万4000円
所得水準・4人世帯年収781万円以下あたり。
学力・5段階評価の平均3.5以上
返済期間・最長20年
JASSOの有利子(第二種)の奨学金概要
利率・固定0.69% 変動0.1%(2015年6月時点)
(金利についてはこちらから。http://www.jasso.go.jp/taiyochu/riritu_jasso2.html)
金額・月3万円~12円
所得水準・4人世帯年収1124万円以下あたり。
学力・平均以上
返済期間・最長20年
こんな感じ。有利子(第二種)は金利支払いがある分、様々条件が緩和されています。学力とか世帯年収とか。
いつから申し込めるの?
高校によって異なります。高校在籍中は高校が窓口になります。私の高校は早くて、一学期だった。でも、大体そんな感じ?
ちなみに、高校のとき申し込まなかったけど大学に進学してから状況が変わり奨学金が必要になった人でも大学進学後に申し込めるので心配はいりません。
間に合わない場合は、つなぎで民間の教育ローンを利用してもいいでしょう。
いつから返済するの?
返済は卒業後7か月目から。在学中は返済する必要ありません。在学中は利子の支払いも不要。
教育ローンとの違いは? どっちがいいの?
色々違いますが、一個ずつみていきましょう。
金利
奨学金の方が断然低いです。
奨学金が0.69%(固定)のところ、民間は2-3%ほど。
三菱東京UFJ 2.75%(変動)(2015年7月1日から2015年10月31日まで)
みずほ銀行 3.475%(変動)、4.5%(固定)
イオン銀行 2.8%(変動)
日本政策金融公庫 2.15%(固定)
こんな感じです。いかに奨学金の金利が低いかが分かりますね。(金利は全て2015年7月時点のもの)
返済時期
奨学金の返済は卒業後6か月経過してからですが、教育ローンは借りてすぐに返済が始まります。
在学中は元金据え置きができます。元金据え置きと言うのは、利息分だけ支払えばいいということ。返済余裕がない場合は元金据え置きを利用してもいいですが、その間は利息の支払いだけになるので、借入金額は一円も減りません。覚えておきましょう。
ありがたいような、ちょっと損した気持ちになるような。元金据え置きってそんなキーワード。
もちろん、元金据え置きせず、すぐに返済をスタートしても大丈夫です。
債務者(契約者)
教育ローンの債務者は親です。
奨学金の債務者は子ども本人。そして、親が連帯保証人になります。連帯保証人とは、子どもが返済しない場合に返済する義務がある人のこと。
この債務者の違いは延滞したときに出てきます。
教育ローンを延滞したときに、信用情報(いわゆるブラックリスト)に載るのは親。今後の借入やクレジット保有に問題が現れるのは親になります。
奨学金を延滞したときに、信用情報に載るのは子ども本人。今後の借入に支障をきたすのは子どもになります。
借入額
奨学金は毎月の給付になりますが、教育ローンは一気に借りることができます。
そのため、進学時に一気に必要な引っ越し費用であったり、授業料だったりを工面するには教育ローンの方が使いやすいです。
併用してもいいかも。
成績要件
奨学金は成績が平均以上、などの条件がありますが、教育ローンにはありません。
親の収入要件
奨学金は枠があります。日本政策金融公庫も枠がありますね。
それ以外は、ありません。むしろ、親の収入がある方が借りやすいんじゃ・・・。
とまあ、こんな感じです。
奨学金と教育ローンは条件などに応じて上手に使い分けたいところです。
奨学金はお手軽なイメージもありますが、月4万借りると4年間の総額で480万にもなります。くれぐれも借金であるということを忘れずに計画的に利用することをお薦めします。
以上です。
こんなのもあるよ。
奨学金利用予定者はぜひ読んでほしい。