夫に送るFP2級復習講座4 <金利の変動要因>
今回は金利がどうして動くのか、というお話。
住宅ローン金利は月に一回変わりますが、金利というやつは刻一刻と変わります。
金利が変わる要因を説明していきましょう。
お金を欲しい人が増えると金利は上がるし、お金を要らない人が増えると金利は下がる。
お金なんて誰でもほしいよ!! ってことでこれは語弊があります・・・。
お金を借りてまで経済的なアクション(購入、投資)したい人が多いと金利は上がるし、お金を借りてまで何かをしたい人が少ないと金利は下がる・・・というのが正しいですね。
ということで、どんな状況だったらみんながお金を借りたいと思うのか、どんな状況だったら、みんなお金を借りないでおこうと思うのか、というところに焦点をあてて説明していきます。
景気と金利
景気が良くなると、企業も個人もどんどんお金を借りて投資をしようとします。
企業は設備投資とか。
個人は住宅ローンを借りたり、カードローンを借りたり?
どちらも先行きの見通しがよくないとできない行動です。
つまり景気がよくなると資金需要が多くなり、結果金利が上がるということになります。
景気が悪くなると、企業は新規投資を控えます。
個人もお金を借りてまで何かを買うのは控えようとします。
だって、お金借りたのに、景気悪くて会社がつぶれたりしたら困りますもんね。
ということで景気が悪くなると資金需要が減る結果、金利は下がります。
物価と金利
物価が上がる。これはインフレと言われますが、物価が上がるという現象をきちんと押さえておく必要があります。物価が上がる。つまりお金の価値が下がるということです。
今日100円で買えたリンゴが明日には120円。
もちろんリンゴが不作で価格高騰しただけかもしれません。
でも、同時に10万円のパソコンが12万円になったら?
どうもお金の価値が目減りしているとしか言いようがないようです。
物価が上がるということはお金の価値が下がることなので、物を前倒しで買おうとする動機になります。
リンゴが明日120円なら今日買っておきたいですよね。
だから、物価が上がるときには、モノを前倒しで購入しようというインセンティブが働く。
そのため、資金需要が増え、金利は上昇します。
物価が下がる場合は逆ですね。
明日になるとモノが安くなるのであれば、明日買おうとなる。
つまり現時点での資金需要が減る。結果、金利は下落することになります。
為替相場と金利
円高になると輸入品が安く買えます。
そのため、円高になると資金需要が減り金利は下落します。
円安になると輸入品が高くなります。
そのため、円安になると資金需要が増え金利は上昇することになります。
海外金利と国内金利
海外の金利が上がれば、海外で資産を運用したら特になります。
ドルのほうが金利が高いのであれば、円をドルに換えて運用した方がいいですよね。
ドル金利3%! 円金利1%!
だったら、だれでもドルで運用したいもの。
とすれば、円を売って、ドルに換えます。
そうすれば、円安・ドル高になり、金利は上昇することになります。
海外金利が低くなると逆のことが起こります。
円が買われ、円高になり、金利も下がる。
*ちなみにドル金利3%・円金利1%であれば、円を借りてドルで運用しても2%の利益が出ることになるので、円の借り入れ圧力が高まる結果として円金利が上昇する・・・といった説明も可能です。
というか海外金利が高いからウホウホなんて美味しい話はなかなかないわけであって。
長期的にみれば、金利差を見越した為替水準に落ち着きます。
ということでまとめ!
金利が上昇する要因!
・景気回復
・物価上昇
・円安
・海外金利の上昇
金利が下落する要因!
・景気後退
・物価下落
・円高
・海外金利の下落
丸暗記してもいいですが、理解していたほうが楽だと思います。
以上です!!
*今の金利変動は日銀の金融政策でちょっと違う動きをしていますが、セオリーでいくと以上のとおりなので頭に入れておきましょう。
ということで次は日銀の金融政策だよ!!