産休・育休を取る予定がある人が住宅ローンを借りるときに気をつけたいこと。
産休・育休明けの知人に先日会うことがありまして、聞いてみるとなにやら住宅ローンを奥さんが組んでいるとのこと。いやあ。頼もしいですね。
持つべきものは高所得の妻です。 夫よ。すまぬ・・・。(私はニートもどきです。)
さてさて、それはそうと、その方の話を聞くといろいろと損をしているなあ、という点があったので、ちょっとここでまとめておきたいと思います。
育休をとる女性が住宅ローンを組むときに気をつけたいこと。
1・住宅ローン減税のメリットがフルに受けられない可能性がある。
住宅ローン減税というのは、住宅ローンを利用する人の金利負担を軽減することを目的とした制度です。
ざっくりいうと、年末時点の住宅ローン残高の1%にあたる金額が、支払った所得税・住民税から返ってきます。年間最大40万円。最長10年間受けることができるので、最大400万円のメリットがあることになります。
ポイントはここ。「支払った所得税・住民税から返ってくる」というところ。
つまり、借入残高からすると40万円返ってきてもいいはずなのに、年間の納税額が10万円の場合には、10万円しか返ってきませんよ、ということになります。
育休中の所得税支払いはゼロですよね。だって所得がないもの。
だから、せっかく住宅ローン減税の適用を受けようと思ってもメリットがない。まあ、1月に産んでまるまるその年育休を取った人とかならともかく、年の途中で復帰する人であれば、納税額がゼロということはないかもしれませんが、それでも1年間納税している人に比べたら住宅ローン減税の効果が薄いことは言うまでもないことでしょう。
「奥さんの方が稼ぎがいいから、奥さん名義で住宅ローンを借りたほうがいい」という状況はありうるとしても、借りてから10年の間に2回も3回も育休を取るようなことが予測されるのであれば、損失は最大120万円(40万円×3回分)。そのあたりのことも考えて住宅購入計画を立てることをお勧めします。
ま、あれですよ。この場合は旦那さんが育休を取ったほうが、経済的には遥かに合理的です。
環境が許すのであれば、それでどうぞ。
2・所得がすくないのであれば、せめて扶養控除を。
「育休だったから、住宅ローン減税メリットがあんまりなかったわ・・・。おしまい。」
となっていませんか?
これはもったいないです。
育休で所得が少ないのであれば、せめて旦那さんの扶養に入れてもらいましょう。旦那さんの扶養に入ることで、旦那さんの納税額を圧縮することができます。
住宅ローン減税を受けることができなくても、旦那さんの所得税負担が圧縮できれば家計としては変わらない効果を生む可能性もあります。
3・育休中は収入が減るので借入は計画的に。
これはもう言うまでもないことですね。
育休中は収入が減るので借入は計画的に行うようにしましょう。
銀行によっては、「育休中の返済は利息だけでいい」というプランを出しているところもあります。
確かに、どうしても困ったときは利息だけの返済ってありがたいかもしれません・・・。でも、利息だけの支払いということは元本はまったく減らないので実はありがたくはない・・・。
それについてはこちらにも書いてあります。
そんな諸々も考慮して住宅ローンを利用されることをお勧めします。
以上。