D'ac

元銀行員。現在:写真撮影・加工。金融ライター・翻訳。子育てられ中。

日銀追加緩和へ?政策変更の目的と効果。

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アメリカ利上げに引き続き日銀も動いた? と思わせられた先週の金曜日。


その日発表された日銀黒田総裁による緩和の補完策は一体どういうもので何の目的があるのか。例のごとく、ザックリとまとめておきましょう。

 

以下・ザックリ説明。先週の金曜日の出来事。

クロピョンは「まだまだやるときゃやるよ」というメッセージを市場に送りたかった。
でも、市場は「もう、日銀の金融緩和ってあと一回がせいぜいでしょ? 手詰まりだね」と思っていた。
カードはあと一枚。しかも中身も読まれている。

 

足元を見られつつある日銀。このままじゃいけない・・・。
そう思ったクロピョンは、手持ちのカードを増やすことにした。

 

「カードを増やしたよ!!」そう発表するクロピョン。
市場はクロピョンがカードをただ増やしただけなのに、カードを切ったのかと勘違いして、株買い・円売りの方向に。
すぐに、勘違いに気づき修正。一旦株高・円安に傾いた市場は一気に逆方向の株安・円高に。

 

というのが先週の金曜日の出来事です。

 

まあ、一言でいうと、日銀が追加緩和に踏み切ったのかと思って、みんな急いで反応したけど、勘違いだったよ(*´Д`)という感じです。

 

ではでは、以下では、日銀が増やしたカードの中身、そう踏み切った理由について、まとめていきます。

 

 

日銀が今回発表した量的緩和の変更点とは?

簡単にいうと、「買える資産を増やしますよ」ということ。
日銀は、市場の資産を買い取ることで市場に資金を供給しています。
これが、「量的金融緩和」。「異次元緩和」とかとも言われますが、もういいでしょう。世界中で行われる資金供給法の量的緩和は、すでに異次元ではなく常道です。

 

さて、今回の変更点を挙げておきます。
・買う国債の平均残存期間を7-10年から7-12年に広げた
・銀行が資金を受け取るための担保対象の拡大
・J-REITの限度額引き上げ
・売却する株式の代わりにETFを購入する。
・成長基盤融資の拡充。
・貸出支援融資を1年延長する。

 

市場が大きく勘違いしたのが、ETFの買い入れ。
ETFを新規に買い入れるという追加緩和策を打ち出したのかと思いきや、実際には今日銀が持っている株を売って、その代替としてETFを買うというものであったため、「期待しちゃったけど、全然だったわ」ということになった模様です。

 

とまあ、そんな感じ。
ザックリと言えば、買い入れ対象資産を増やすよ~というのが今回の日銀発表の変更点です。

 

 

どうして量的緩和政策の補完をする必要があったのか?

市場では、「もう日銀、打つ手があんまりないよな」と受け止められていました。
新規発行の国債も減るし、売ってくれる機関も減りそうだし・・・。
「日銀はあと一回くらいしか追加の金融緩和ができない。」

 

でも、日銀としてはそう思われていては困るわけです。
アメリカは利上げの季節、中国は減速。今後の不測の事態に備える手段を残しておく必要がある。「まだまだ打つ手がある。その能力が日銀にはある!」と市場に信じてもらわないといけない。


ということで、今回は「いざというときにはまだまだ追加金融緩和を行うよ」というアナウンスをしておく必要があったということ。追加緩和への期待値を上げる必要があったということ。そういうわけで、今回の追加緩和の補完策が打ち出されたというわけです。

 

 

量的緩和の補完、その効果はいかほどなのか?

今回の量的金融緩和の補完策で、日銀は資産買い入れ枠を増額することに成功しました。

 

ただ今回の補完策発表自体はアナウンスのやり方もまずかったのか、市場では非常にネガティブな受け止められ方をしたと考えられます。
来年は3、4回ほどアメリカの追加利上げが予測され、原油安、参院選と追加緩和を後押しするイベントが目白押しです。中国の減速も気になるところ。

 

補完策の発表だけで、どうこうと評価できるような状況ではないですが、来年は日銀の覚悟が試される場面が多くなりそうですね。

 

ということでざっくりとですが、以上です。