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元銀行員。子育てられ中。

マイナス金利期待外れ? マイナス金利の規模が発表されました。

先日発表されたマイナス金利には多くの人が驚かされる結果となりましたが、日銀が昨日発表したマイナス金利の適用対象となる資産規模をみてみると、「なんだ。大したことないのか」なんてことに。

 

日銀が3日に発表したところによると、マイナス金利の規模は導入日となる16日当初には10兆円程度になるとのこと。その後も10-30兆円規模に収まるとのことです。

 

現在の当座預金残高が260兆円。
そのうちの210兆円は引き続きプラス0.1%の金利がつく見通し。
マイナス金利がつくのはそのうち10兆円。
残りの40兆円はゼロ金利。
そして、日銀が国債を買い入れることによって生じる年間80兆円もの預金残高も金利ゼロとなる見通しです。

 

日銀がマイナス金利の規模を小さく設定した理由は主に2つ。
1・銀行の経営体力の問題。
2・今後の引き下げ余地を残すため。

 

実際マイナス金利発表後、金融機関株は大きく下げています。
ゆうちょ株なんて、公募価格はるか下に・・・。

 

また、マイナス金利は日銀がとりうる最後のカードとみられていたところ、このタイミングで全ての緩和手段を手放すことはできなかったのでしょう。とは言え、マイナス金利の銀行への影響次第では、さらなるマイナス金利という手段は採用しにくくはなるのでしょうが。

 

今後はマイナス金利の幅が大きな政策決定の軸に?

思い返せば、日銀は量的金融緩和の先駆者。
アメリカのFRBが2008に導入した量的緩和ですが、日本の量的緩和は2001にさかのぼります。
今回、マイナス金利導入は言ってみれば、量的金融緩和政策の白旗というわけです。
ECBが先陣を切ってマイナス金利を導入しているものの、マイナス金利の効果は未知数。
実際にマイナス金利が成長率を底上げし、デフレ脱却の先鞭をつけることができるのか。
今後に期待したいところです。

 

以上。

 

量的緩和の基礎知識についてはこちらをどうぞ。 

peticonbu.hatenablog.com

 

マイナス金利についても色々・・・。

peticonbu.hatenablog.com

 

最近ブログが難しいという苦情が出ているので、そろそろ雑記ブロガーに戻ります・・・。