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元銀行員。子育てられ中。

マイナス金利時代の到来。まだ間に合う?個人が資産を防衛するために今すぐ検討しておきたいこと。

マイナス金利導入の発表があってから早一週間が経過しました。

その間、ソニー銀行は預金金利を0.001%まで引き下げ。三菱東京UFJ銀行は大企業向けの預金残高に対して手数料の導入の検討を発表するなど、さまざまな変化が生じています。
個人の銀行利用者は、実質預金のマイナス金利化とも言える手数料導入の対象外とはなっているものの、預金金利の低下など影響は免れることができない状況。

 

ということで「今なら間に合う? 個人が資産を防衛するために今すぐ考えておきたいこと」を紹介していきます。

 

まだ間に合う! 高金利(?)の定期預金!!

マイナス金利の発表からこちら、預金金利の引き下げが進んでいます。
とはいえ、まだ引き下げが完了していない定期預金もあります。
代表的なのが、地銀のネット支店定期預金。
高知銀行のネット支店である「よさこいおきゃく支店」では、100万円までの預入で0.4%の金利。300万円以上で0.32%の金利がつきます。
以前から、地銀のネット支店の定期預金金利は他行の定期預金金利よりも割がいいと評判でしたが、マイナス金利による金利引き下げで特に際立った格好。

とはいえ、遅かれ早かれ、金利改定の波に呑まれるものと考えられます。
ということで、地銀のネット支店への預入は今のうちに考えておくべきでしょう。

*高知銀行に限られません。香川銀行、トマト銀行、その他お近くの地銀のネット支店を検索してみてください。遠方でも利用できます。 

 

学資保険は4月に利率改定になる可能性大!

学資保険の利率は毎年4月に見直されます。
マイナス金利の影響で、学資保険の利率は下がると考えられます。
つまり、返戻率が下がるということ。
掛けたお金に対して戻ってくる金額が減ってしまうというわけです。

 

また、4月になると基準となる契約者の年齢も1歳上がってしまうので、それも掛け金を増加させてしまう結果になります。
学資保険を検討している人、増額を考えている人は、2月、3月の今のうちに検討しておきたいところです。

 

 

個人向け国債募集中止?

マイナス金利の影響で、個人向け国債の10年ものの募集が中止されることになりました。
2年債、5年債は既に中止が決定しています。
ただ、変動金利型10年満期の国債は引き続き募集が続きます。

 

変動金利型10年国債は、万一の物価上昇時にも強い債券。
現在の利率は0.05%となっていますが、いざ金利が上昇する局面では資産防衛に大きく貢献すると考えられます。
現在ゆうちょの通常貯金金利が0.03%。
変動国債の利率は0.05%。変動国債の利率は0.05%が下限となるので、これ以上下がることはありません。

 

預貯金に寝かしてある資金をある程度、国債に振り向けてもいいかもしれません。

 


マイナス金利の先駆けである、スイスやスウェーデン、デンマークでは、預金にマイナス金利を課す銀行も出現。日本でのマイナス金利は黒田日銀総裁が明確に通常預金者へのマイナス金利適用を否定しましたが、実質的な手数料増額などで預金者の負担が増えることが想定できます。実際に、欧州ではATM手数料や振り込み手数料の増額などでマイナス金利負担を預金者に課す銀行は多く存在するようです。

 

日本のマイナス金利は欧州のソレよりは遥かに規模が小さく、今のところは影響も薄いとみられていますが、銀行各行が更なる預金獲得に後ろ向きになるのは当然で、預金の獲得競争ならぬ、押しつけ競争となってくるかもしれません。そんな中、資産を安全に少しでも増やそうと思うのであれば、今から準備が必要なのかもしれません。

 

実際マイナス金利になるのは2月16日。
住宅ローン金利など、実際に銀行が適用し始める時期は3月からとみられます。
あまり時間がありません。
今のうちに少しでも高い金利で安定的に預けられるところに資金を動かしておきましょう。

 

以上。