金庫か、投資か。マイナス金利で考えておきたいこと。
確実に言えることは一つだけ。
今はどっちもやめとけ! な?
最近金庫が売れているそうです。
マイナンバーでも特需があったようですが、それに引き続いてのマイナス金利。
「マイナンバーで所得捕捉されるから、タンス預金した方がいいですよ」からの金庫。
「マイナス金利で預金がマイナスになるから、タンス預金したほうがいいですよ」からの金庫。
一つだけ言っておくと、マイナンバーはまだ銀行口座と紐づけられていませんし、マイナス金利は個人の預金には発動していませんよ。
普通に口座に入れておきましょうね。
黒田総裁(日銀)や政府からしてみると、国民が「マイナス金利だー! 低金利だ!! 投資しなきゃ!!」となってほしいところなのですが、まったく逆に金庫を買う人が続出。金庫に置かれたお金は経済に回ることもなく、まさに死に金です。経済効果としてはまったく逆の方向に働くことでしょう。
現金の保蔵コストについて考えてみる。
最近、現金を廃止しようという話をそこここで聞きます。
主に欧米ですが。欧州での500ユーロ札の廃止。アメリカでの100ドル札の廃止ですね。
理由は、テロや犯罪者の資金源になるから、というもの。通貨価値の大きい紙幣を無くすことで、犯罪抑止ができるだろう。そういう理屈なわけです。
でも、みなさんお分かりかと思いますが、こちらの高額紙幣廃止は「マイナス金利導入」と機を同じくしたもの。通貨の電子化を進めることで、マイナス金利導入の効果を一般利用者に及ぼすことができます。とはいえ、500ユーロとか100ドル紙幣の廃止くらいじゃ、タンス預金できるぜ? と考える人も多いのではないでしょうか。日本で1万円札が廃止されても、5千円で頑張りそうな気がしますよね。
でも、1万円で保管していたものが、5千円で保管するとなると、金庫スペースは2倍必要になりそうです。ということは保管コストはざっと2倍でしょうか。高額紙幣の廃止は、現金の保蔵コストを増大させることは間違いなさそうです。(もちろん、みんながみんな、金庫買うとは思いませんが。)
現金の保蔵コストが金利の下限である。
例えば、銀行に預ける以外の手段でお金を保管すると、年間0.1%分のコストがかかるとします。
そのとき、銀行金利がマイナス0.01%だったら? 銀行に預けていたほうが合理的になります。
つまり、完全にお金を電子化しなくても、現金の保蔵コストを上昇させれば、マイナス金利導入の障壁は低くなるのではないでしょうか。
高額紙幣の廃止。ほかには、ちょっと紙幣を厚くしてみたり。硬貨を重くしてみたり? そんな嫌がらせみたいなことでも、電子マネーが進みそうな、そんな感じ。
(夫の案として、紙幣をダサくするトカ。確かに絵柄がラブライブとかになったら持ちたくないな・・・。)
とりあえずいまのところは問題なし。
とりあえず、マイナス金利は今のところ、一般預金者に影響を及ぼすとは考えられていません。
金庫を買うコストを考えてみましょう。金庫買うより、銀行に入れていたほうがまだマシだと思いますよ。微々たるものながら、一応プラス金利がつくのだから。
あと、投資話にも注意しましょう。
「マイナス金利だから、投資しませんか?」みたいなことを言い出す銀行員もいるようですが、正確には「マイナス金利だから(銀行の経営が苦しいので、銀行が手数料収入が得られる)投資をしませんか?」の間違いです。
今は動かないこと。不安を煽るような話に乗せられないこと。
気をつけておきましょう。
以上。