D'ac

元銀行員。現在:写真撮影・加工。金融ライター・翻訳。子育てられ中。

女性は共感を求め、男性は解決策を求める。

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「~っていうわけなんだけどさ。本当、困っているんだよ。」

 
そう夫がぼやくのを聞いて、私はシュークリームをほおばりながら考えられる方法を答えていく。
「それってさ、もしかしたら病気かもしれんし。」
「そうだね。そういうケースもあるし。」
「だからさ、とりあえず、上に上げといて、それでも駄目なら、一個ずつ丁寧に指導していくしかないんじゃない?」
なんか、そんな話をしながら、ふと思い出して聞いてみる。

「こういう相談ってさ、共感したらいいだけだったりする? こう私からの具体的なアドバイスはいらんとか、そんなことない?」
すると夫は、まだ食べるのか、とやや咎めるように私を一瞥した後、「いや、俺が何か相談するときは、いつも具体的なアドバイスが欲しいときだよ。だから、言ってくれて助かる。」
シュークリームを食べ終わり、チョコレートに手を伸ばす。娘が先日嘔吐したばかりで甘いものを控えているため、こっそりと食べないといけない。けれど、チョコレートは別だ。まだ3歳にならない娘は、チョコレートは苦いと信じて疑わない。
「それ、にがいやつ?」
「そうよ。苦いのよ。」
一粒口に放り込んで、私は続けた。
「女の人って共感が欲しいだけだから、相談に対して具体的アドバイスを返すと腹が立つこともあるっていうじゃない?」
「らしいね。」
「私も時々はそんな時もあるかも。」
「そうなんだ。気を付けないとね。」
私は空になったチョコレートの箱をゴミ箱に放り入れた。娘はブロック遊びに夢中だ。
ほとんど元気になった娘を安心してみつめながら、夫に言った。
「ねえ、なんかもうちょっと甘いものが欲しいわ」
「それ、分かるわ。」

私はちょっとがっかりした。ここで欲しい答えは、そう共感とかそんな身にならないものじゃなくて、「行動が必要なところよ。」

夫はおもむろに立ち上がり、冷蔵庫の引き出しをあけて、「君がそう言うと思って、アイスを買っておいたよ」と私に手渡した。
「あなた♡」
二人は深く抱き合った。その熱のせいで、手にもっていたアイスは溶けて流れた。


・・・最後の段落は創作です。アイスそっちのけで夫と抱擁なんてあり得ない・・・じゃなくって、実際には、アイスは買ってくれてなかったし、「さすがにそれ以上太るのは・・・」って言われました。
アイスはさすがに諦めました。シュークリームとチョコレート食べていたので、さすがにちょっと胸やけがしそうなものなので。

ちなみに、夫は私が「甘いもの食べたい!」って言っても共感してくれたことはありません。今回、初めて共感してくれたわけなのですが。でも、どう考えても、共感するより銭(解決策)を出せ、って感じですよね。

女はアドバイスより共感を欲するって言うけれど、割とアドバイスの方がいいんじゃないかなって私は思います。どうしようもない現実(冷たい義理の実家や、辞めるに辞められないブラック企業)に立ち向かうような時には、共感の方がいいような気もするんですが、どうなんでしょうね。つまりは、「もうどうしようもない」って思っているようなときにアドバイスを受けるとうつ病患者に「がんばれ」って言っているような感じになるので、男女問わずNGな気がしなくもないわけです。

以上。