D'ac

元銀行員。現在:写真撮影・加工。金融ライター・翻訳。子育てられ中。

みずほ、低金利競争やめるってよ。

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昨日、住宅ローン6月金利の記事を書いている最中に思い出したのですが、みずほ銀行、低金利競争やめるということらしいです。そういや書いてなかったので、今更ですが、まとめておきます。

 

低金利競争に疲弊する銀行。

今年の2月に発表されたマイナス金利。10年物国債の利回りはマイナス圏へと沈没してしまいました。当然のことながら(住宅ローン金利は10年物国債の利回りと連動する)、住宅ローン金利も低下。10年固定で1%割れの凄まじい低金利で各行しのぎを削っているというわけなのです。

住宅ローン金利の中には、調達価格(長期金利)だけではなく、その銀行の経営コストや信用コストなども含まれているため、10年固定1%割れは相当キツイ状態。また、長期金利がマイナス圏に沈んでしまおうが、預金金利をマイナスにするわけにもいかず、一定の利ザヤ獲得が難しい状態になりつつあるというわけなのです。

 

そして、手数料で稼ぐ時代に。

金利では稼げない、となると、当然視野に入ってくるのが手数料ビジネス。
先日、みずほ銀行は手数料ビジネスに軸足をおくべく、手数料ビジネス強化に乗り出しました。

具体的には、銀行部門、証券部門、信託部門、それぞれで手数料関連ビジネスを強化。このあたりメガバンクは強いですよね。各部門を連携強化できるので、手数料ビジネスへの成功絵図を描きやすい。

今後は、この手数料路線に多くの銀行が乗っかってくると思われます。メガバンクは総合的に収益を得やすいのですが、地銀などでの手数料強化となると、なかなか難しいと思われます。とりあえず、この間衆院を通過した確定拠出年金法改正により、来年1月から公務員が確定拠出年金に加入できるようになるので、そこの取り合い合戦が活発になることは間違いないでしょう。地銀などはよくよく見ると、既に低金利競争とは一線を画しているところもちらほらと見受けられます。

 

住宅ローン金利はそろそろ下げ止まる?

このみずほのニュースを聞いたときに一番に思ったことが「住宅ローン金利の引き下げ競争もそろそろ底かな?」といったことでした。実際に、今月の住宅ローン金利はみずほ引き下げなしでした。それでも十分低いことは低いのですが…。
今後の金利引き下げ競争がどうなるか気になるところです。

そもそも、マイナス金利導入からこちら、新規の需要はさほど発掘されず、多いのは主に借り換えばかり。借り換えのメリットは金利差が1%以上は必要とされることから、これ以上引き下げを加速させても、ここ近年借り入れを起こした人には、借り換えメリットが生まれる金利水準までには距離が大きい。借り換え需要ばかり発掘しても、消耗戦になるだけで銀行のメリットは少ない。夏の参院選の前に再度の金融緩和、金利引き下げ観測もありますが、これ以上、市場金利に金融機関がついていくかは不透明なのではないでしょうか。

 

金利は下がって、手数料が増額されるという可能性も。

さきほどは、金利の引き下げ競争が終了する? という可能性について触れましたが、逆に、金利は市場金利をとことん追いかけて、代わりに手数料が増額されるという可能性もあります。
その場合には、ATM手数料の増額、住宅ローン借入時の手数料の増額など、各種手数料の増額が予測されます。住宅ローンを利用する際には、金利ばかり気にする傾向にありますが、実際には手数料も銀行によって大きく差があるので、そのあたりのことは今まで以上に注意を払う必要があるのではないでしょうか。

 

まとめ。

なんかごちゃごちゃしたので、まとめておきます。
みずほ銀行が金利競争から手数料ビジネスに転換すると発表。
住宅ローン金利は下げ止まる可能性もあり。逆に、金利は引き続き下がるけど、手数料などが上昇する可能性もあり。どっちにしてもすっごい低負担なのは今のうちかもしれない。

 

とは言っても、慌ててもいいことないと思うので、本当に必要なものを必要なときに利用するようにしましょう。銀行は今まで調達金利(預金や長期金利)と貸出金利の差で、そのビジネスを成立させてきました。普通だったら、遠隔地の決済(支払い・振り込み)とかももっとお金かかっても仕方ないって思いませんか? とはいっても、今まで無料・格安だったものが、高くなると負担をより強く感じそうですよね。それが人間の性ですよね。決済手数料やATM手数料が増える、という話はまだ耳に入ってはきていないのですが、今後は金融機関と対峙したときに、「金利」だけではなく「手数料」という面からもきちんと評価できるようにしておきたいところです。

 

以上。