D'ac

元銀行員。子育てられ中。

いよいよ消耗戦。カードローンまで低金利競争に。

住宅ローン金利が1%台の昨今。有担保はもはや儲からぬといって、カードローンなどの無担保ローンに注力する銀行が増える中、カードローンまでもが低金利競争に巻き込まれているようです。

 

というわけで各社のカードローン金利をみていきましょう。

 

当ブログではお馴染みの住信SBI銀行のカードローン金利

1.99%~7.99%
1.99%は住宅ローンの借入を行っているなどの条件を満たしている必要がありますが、かなり低いです。無担保で1.99%って・・・。

 

楽天銀行の金利半額キャンペーン

2.45%~7.25%
申込みは10月8日まで。適用期間は10月31日まで。
期間限定ながら、ここも金利は低い。

 

auユーザーならじぶん銀行で。

auユーザーかつ借り換えの場合の金利が1.9~12.5%。
auユーザーであれば、検討の余地ありです!

 

無利息サービスつき! オリックス銀行。

10月30日までの申込みのカードローンを利用した場合、12月10日までに支払った利息分を全額キャッシュバック。
この期間限定の無利息キャンペーンは消費者金融とか信販系ではよく見かけるんですが、銀行では珍しいですね。初めてかな?


たとえば、「9月の連休にちょっとお金がないけど旅行に行きたい! 12月のボーナスで全返済できる!」 というような人はオリックスがいいですね。

 

でも、みんなが最低金利で借りられるわけではない。

無担保で1%台かあ。やばいなあ、なんて思っちゃうんですけど、ちょっと注意が必要です。

 

上の数字を見ると分かると思うのですが、金利の表示って「1.99~7.99%」みたいな表示になっています。これは、1.99%から7.99%の間での金利で借りられるという意味であって必ずしも1.99%で借りられるというわけではないのです。

 

諸条件を満たした上の最低金利。

最低金利を利用するための条件は銀行によって様々です。
一番多い条件は、「借入限度額が高ければ高いほど金利が低く」なるというもの。
そして、借入限度額を高くするためには、それなりの年収や信用力が必要とされます。
誰にでも銀行が無担保で1000万円も貸すわけではないですから。

 

楽天銀行でいうと、最低金利で借りるためには利用限度額設定は500万円。つまり500万円を借りられる信用力がある人だけが最低金利である2.45%のメリットを享受できるというわけです。
専業主婦は50万円が限度額なので、最高金利の7.25%で借りるということになります。
(これはキャンペーン金利なので、キャンペーン後は倍になります。)

 

2つの不安。銀行大丈夫?

有担保(住宅ローン)が儲からないという話は常々きいており、それで無担保(カードローンなど)に力を入れている銀行各社ですが、こうなってくるとどうやって収益を上げるのか大変不安に思います。どうするんでしょうか。まあ、最低金利で借りられる層は限られていると考えたら、そんなに痛手にはならないのかな。どうなんだろう。

 

「住宅ローンはボリュームがあるから低金利でも何とか頑張っている」という銀行と、もはや住宅ローンに力を入れていない銀行があります。高収益の銀行は金利じゃなくて、様々な手数料ビジネス(投信や生保など)に力を入れているようなところもあります。

 

デフレから低インフレの時代にかけて、銀行受難の時代と言えそうです。
ピンチはチャンスで、生き残れる銀行と生き残れない銀行の選別が進むかもしれません。次の再編はいつかな??

 

もう一個の不安・借り過ぎてない?

低金利競争は結構ですが、力を入れ過ぎるあまり審査が甘くなっていないか不安です。
多重債務者や破産者の増加が懸念されます。

 

借金(融資)は信用創造。正常な経済活動です。が、需要の先取りという面があることをお忘れなく。借りた時には一気に需要が創出されますが、そのあと消費を抑えないといけない時期(返済期)がきます。


このサイクルがうまく回らなくなったときに起こった危機が、そうそうリーマンショックでしたね。

 

収益を上げるために血眼になっている銀行に規律を求めるのはなかなか難しいかもしれません。自分自身の借入(返済)能力をきちんと知って、過分な借入をしないように気を付けましょう。

 

以上です。

 

ま、カードは一枚くらいは持っておくといいよ。いざというときのためにね。