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元銀行員。子育てられ中。

預貯金に関する金利の基礎知識(夫に送るFP2級講座11)

さてさて、いよいよお待ちかねの金融商品のお話にうつります。

 

まずは貯蓄型金融商品のお話から。
とその前に金融商品の金利についてお勉強していきましょう。

 

金利とは何か?

金利とは、お金の使用料。レンタル料のようなものです。
預貯金というのは、つまりは、お客さんが銀行にお金を貸し出しているということ。
つまり、銀行がお客さんにお金のレンタル料、金利を払ってくれるというわけです。
ま、格安過ぎてお話になりません。市況の金利が低いのであんまり金融機関をいじめないであげてください。

 

金利の種類。

金利の種類は単利と複利があります。
単利は最初の元本のみに利息がつく金利の仕組み。
複利は1年ごとの利息をどんどん元本に組み入れていく方式。
って言ってもわかりにくいかもしれないので、具体的なお話をしていくと・・・。

 

100万円を金利5%で3年預けた場合。単利。
1年経過でつく利息:100万円×0.05=5万円
2年経過でつく利息:100万円×0.05=5万円
3年経過でつく利息:100万円×0.05=5万円
元本100万円と3年間の利息を合わせると115万円になります。
これを一つの式にまとめると、100万円×(1+0.05×3)=115万円になります。
公式化すると元利合計=元本×(1+年利率×預入期間)
これが単利の計算式。

 

100万円を金利5%で3年預けた場合。複利。
1年経過でつく利息:100万円×0.05=5万円
2年経過でつく利息:105万円×0.05=5.25万円
3年経過でつく利息:110.25万円×0.05=5.5125万円
元本100万円と3年間の利息を合わせると115.7626万円
これを一つの式にまとめると100万円×(1+0.05)=115.7625万円になります。
公式化すると元利合計=元本×(1+年利率)年数になります。

 

ちなみに半年複利は半年に一回利息が元本に組み込まれるので、
元利合計=元本×(1+年利÷2)年数×2となります。

 

一か月複利は月に一回利息が元本に組み込まれるので
元利合計=元本×(1+年利÷12)年数×12
となります。

 

ちなみに同じ利率、同じ経過年数であれば、単利より複利のほうが資産が増える率がいいです。
当然ですよね。ついた利息がどんどん元本に組み込まれていくわけですから。
複利は複利でも、年複利よりも半年複利、半年複利よりも月複利のほうが利息は多くつくことになります。
計算が一番楽なのは単利なので、試験対策という意味からすると複利○ネ! と思う人もいないことはない(私)でしょうが、資産運用する上では複利を味方につけたほうがいいことは言うまでもないでしょう。

 

利回り

利回りとは元本に対する一年あたりの収益割合のことを言います。
100万円を預けたときに、1年目に利息が5万円、2年目に利息が4万円だった場合には、
(5万円+4万円)÷2=4.5万円。
4.5万円÷100万円=4.5となり、利回りは4.5%です。

公式化すると、収益合計÷預入年数÷当初元本×100=利回り

 

固定金利と変動金利

金利は預け入れた時点から満期まで金利が変わらない固定金利と、市況に応じて変動する変動金利があります。

 

利息の受け取り方

利息の受け取り方は利払い型と満期一括型の2種類。
利払い型は定期的に利息を受け取るもので、受け取る都度税金が差し引かれます。

 

満期一括型は満期時・解約時に一括して利息が支払われます。税金は一括で差し引かれるので運用中は引かれません。

 

ということで金利のお話は以上です。
試験を受ける人は金利と利回りの計算はできるようにしておきましょうね。