テーマものを勧められたら買わないほうがいい理由
とある銀行員の知人に、お金もちの知人を紹介するという話になりました。
「よし。五輪前だから、五輪にかけて値上がりするようなやつを勧めるよ!」というので、
「いやいやいや。ちょっと待って。テーマものとか勧誘するなら、紹介はできないよ。」というお話をしました。
*厳密にいうと、銀行員なので、テーマ株じゃなくて、テーマものの投信。
ということでテーマ株を買ってはいけない理由についてお話していきましょう。
テーマ株とはなにか?
テーマといえば、テーマです。例えば、「五輪」。他にも「中国」だったり、「インド」だったり、旬なテーマがその時々で設定されます。今だったら、やっぱり「五輪」でしょうか。
過去には「環境」とか「IT」とか色々なテーマがありました。盛り上がるたびに、さまざまな投信が設定されて凄まじい勧誘攻勢があったものです。(遠い目)
どうしてテーマを買ってはいけないのか。
テーマを買ってはいけない、わけではありません。タイトル見てください。「テーマものを勧められたら買わないほうがいい理由」です。自分で分析してテーマを発見して、それから購入するのであれば、それは良い選択かもしれません。でも、人から「今『五輪』が熱いから買ったほうがいいよ」って言われて購入するのはお勧めしません。目の前でそんな会話が行われていたら、とりあえず、警告します。
さて、その理由を説明していきましょう。
「テーマ」が盛り上がるとき、既にそれは高値になっている。
これが一番の理由でしょう。市場は先のことを織り込み織り込みながら、動いています。そして、あるテーマでたくさんの投信が設定されている時、それは、もう既に過熱のサインかもしれません。
「みんな買っているんだったら買おうっと」というのは一番おすすめしないパターン。
「『五輪』がくるよ! 熱いよ!」と言ったら、もう天井、なんてことはよくあることで。
要するにそういうことなのでお勧めしないわけなのです。
テーマを買ってもいい人。
もちろん、テーマを買ってもいい人も存在します。
というか、そういう人たちがいるから、盛り上がるわけなので。
その条件は以下のとおり。
・自分で見つけられる人。
・自分で分析できる人。
人から「上がるよ!」なんて言われて買う人は、絶対損をします。
だって、売れないもの。
自分で見つけられない、分析できない人は、値段が上がっても売れない。まだいける、まだまだいけるとか思っていて、結局損をして終わる。買ったときが天井でないとしても、その人が買うときには、そこそこ上昇しているから、買ったときより損して終わる。買ってから、適度に上昇しても売り時を見過ごす。
それで、売った人に対して「いいって言ったじゃない!」って逆恨みすることになる。お互いにとって、とっても不幸。
買ったら終わりじゃないのが投資。
投資は手じまいするまでが投資です。
テーマモノと言うのはいわば、バブルに乗るということ。盛り上がっている波に乗るんだから。だから、降りるのが難しい。もちろん、一旦はそういう経験をして勉強するのもいい。そういう覚悟があるなら、波に乗ってみてもいい。
でも単に「へえ。五輪いいんだあ。じゃあ、買おう」っていうのはやめたほうがいいし、投資未経験者にそれを勧めるのもおすすめはできない。
テーマものにトライしたい初心者は。
まずは、次に何がくるのか、予測するようにしましょう。そして、そのテーマが既に過熱していないか。自分自身で、そのテーマ関連の企業の業績と株価を評価してみましょう。
そして、余裕資金で買うようにすること。
そういうのメンドクサイし、とりあえず投資の気分だけ味わいたい~という人は、インデックス投信だけ、ちょこちょこっと買っておくことをお勧めします。ま、まずはそこからが一番無難でしょうね。
以上。