専業主婦の確定拠出年金。
先日専業主婦の方より、「私も確定拠出年金をしたいんだけど」という相談を受けました。
専業主婦だから老後の資金面で不安があるとのことでした。
ということで、専業主婦の確定拠出年金がありかなしか、についてお話していきます。
専業主婦の確定拠出年金はありか。
とその前に確定拠出年金のメリット・デメリットについてまとめておきます。
メリット
1・所得控除を受けられる。
2・受け取り時にも税優遇を受けられる。
3・運用益なども非課税。
1・所得控除を受けられる。
2・受け取り時にも税優遇を受けられる。
3・運用益なども非課税。
デメリット
・金融機関に手数料を払う必要がある。
・金融機関に手数料を払う必要がある。
専業主婦であれば、第1のメリット"所得控除"の恩恵をうけることができません。そもそも所得税を払っていないのですから。2の受け取り時の税優遇は退職金のない専業主婦は何も引かれることなく受け取れる公算が高いですが、そもそもが自分の拠出したお金。取られなくて当然という見方でいいでしょう。
となると、メリットで残るのは、運用益などが非課税である、ということ。それとデメリットである手数料コストを比較して専業主婦は確定拠出年金をすべきかどうか、を選択すべきということになります。
となると、メリットで残るのは、運用益などが非課税である、ということ。それとデメリットである手数料コストを比較して専業主婦は確定拠出年金をすべきかどうか、を選択すべきということになります。
運用益非課税だけならNISAという選択肢がある。
専業主婦に残された唯一のメリット・運用益非課税ですが、実はNISA(少額投資非課税制度)でも運用益非課税メリットを受けることができます。
こちらは金融機関への手数料支払いがない分だけ、確定拠出年金よりもいいと言えるでしょう。
こちらは金融機関への手数料支払いがない分だけ、確定拠出年金よりもいいと言えるでしょう。
現状では5年間しか非課税期間のないNISAですが、現在20年延長案も持ち上がっているところ、今後に期待したいところです。
確定拠出年金はやめられない。
確定拠出年金は一度加入したらやめることができません。今までは仕事をやめるなどして、加入資格を喪失した場合には脱退も可能でしたが、今度の1月改正により、すべての人が加入可能となるため、脱退することができなくなります。お金を拠出しなくても、毎月手数料を取られる。馬鹿らしいと思いませんか?
NISA枠が足りないときに検討する。
NISAは年間120万円までの投資。今後20年に延長された場合には、20年枠では年間投資額は60万円に設定される可能性が高いです。その枠では満足のいく投資ができない場合には確定拠出年金導入を検討した方がいいかもしれません。
ただ上述したように途中で脱退ができないので、慎重に検討する必要があるでしょう。
ただ上述したように途中で脱退ができないので、慎重に検討する必要があるでしょう。
なぜ専業主婦が加入できるようになった(なる)のか。
以上のように専業主婦が確定拠出年金から受けるメリットは通常の勤め人と比較して限定的であると考えられます。
では、なぜ専業主婦も加入対象となったのでしょうか。
これは完全に私見ですが、おそらくは専業主婦を積極的に確定拠出年金に参加させようという目論みではなく、一時的に専業主婦になっている人が確定拠出年金から脱退しなくてすむようにするための方策であると考えています。未だ第一子出産時に専業主婦になる人が多い日本。ただ、数年したら再び働きに出る人も多数でしょう。そのときに今までに積み上げていた年金が解約になると老後の備えが十分にできなくなる恐れがあります。そのため、専業主婦でも確定拠出年金から脱退しなくてすむように専業主婦を加入対象に加えたのではないでしょうか。
とはいえ、今後公的年金にさほど期待がもてなくなる中、老後への備えは専業主婦でも必至です。扶養枠の縮小も同時に進行しつつあります。
確定拠出年金メリットが少ないにしても、老後の備えとして何らかの方策を立てることは必要となってくるでしょう。
確定拠出年金メリットが少ないにしても、老後の備えとして何らかの方策を立てることは必要となってくるでしょう。
まとめ
専業主婦の確定拠出年金、ありかなしか。
運用益メリット>手数料 ・・・あり。
投資信託などのリスク性商品で運用する場合。
この場合もまずはNISAから検討することをお勧めします。
運用益メリット>手数料 ・・・あり。
投資信託などのリスク性商品で運用する場合。
この場合もまずはNISAから検討することをお勧めします。
運用益メリット<手数料 ・・・なし。
保険や定期預金など元本確保型の商品で運用する場合。
保険や定期預金など元本確保型の商品で運用する場合。
以上。