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元銀行員。子育てられ中。

2017年4月住宅ローン金利は一斉引き上げ。需要期を抜けて各行通常運行へ。

2017年4月の住宅ローン金利は各行一斉に引き上げとなりました。

  
10年固定最優遇
三菱東京UFJ銀行 1.05%(0.5%引き上げ)
みずほ銀行     0.90%(0.05%引き上げ)
三井住友信託銀行  0.55%(据え置き)
三井住友銀行    1.05%(0.25%引き下げ)
りそな銀行     0.95%(据え置き)

 

今月2017年4月は住宅ローン金利を引き上げる銀行が続出。

 

その上昇幅も今までの微増…といったものではなく、久々に「上がったなあ」という感じで、毎月金利一覧をちょいちょいっと、いじって更新しているのですが、今月は、「あれ? 間違ってないかな?」と不安になりました。

 

どうして引き上げられたのか?

 

住宅ローン金利の基礎となる長期金利は2月とさほど変わらず、というよりも、3月の方が安定した低位推移をみせていたのですが、4月は金利上昇。
というのは、金融機関が年末から年度末にかけて、戦略的に低金利を採用していたからなのです。

 

長期金利水準だけでみると、もっと早くに今くらいの金利水準に戻っていたはずなのですが、戦略的に引き下げられていたということです。
つまり、今回の引き上げは「正常化」。
ということなので、何も驚くことはありません。

 

このままずるずる上昇するか?

 

となれば、今後の金利動向が気になることと思いますが、今後このまま金利が更に上昇する可能性は現段階では低そうです。日銀は長期金利を0%近辺に誘導する目標を堅持。そのため、今後極端に金利が上下することは日銀によって抑えられると考えられるからです。

 

金利上昇イベントとして注目されるアメリカ利上げ、そして、アメリカの財政出動ですが、トランプ大統領による財政出動については今実効性に疑問符がついている状態。
今年予定される利上げについては、概ね市場に織り込まれていると考えられ、今後それが原因で大幅な金利上昇につながることもなさそうです。
あとは日銀の実行力次第でしょう。

 

固定金利か変動金利か。

 

昨年度は完全に固定金利で借入した人の勝ちといえます。
今年度、早速金利上昇で始まったわけですが、おそらく今年もまだまだ固定金利借入の利が大きい年になるでしょう。

変動金利は金利上昇時のリスクが高い借入なので、いざという時に一括で返済できるような資金的余力が大きい人だけが利用することにしましょう。

 

以上。