D'ac

元銀行員。子育てられ中。

借換にこそマイナス金利が効く。

「既に借りている、マイナス金利」といった検索ワードでのブログ訪問者がいます。
そして、住宅ローン金利について、つらつらと書いていると「もう借りているので、下がらなくっていいです」なんて声も聞こえてきます。

 

で、ちょっとお話しておきたいのが、マイナス金利の影響での借入って既に借りている人にこそ有利ということ。
既に自分が借りていると金利が上がったほうがありがたい、と思いがちです。
ついで言うと、金利が上がって、ちょっとインフレになって、賃上げになれば、低い固定金利で借りている人は実質的な借り入れ負担は軽減されます。
私も借りた当初は「もうインフレきていいよ☆」なんて思っていました。
まあ、今でも、思っていますが。

 

家を新築したい人は金利が下がるのを待った方がいいのか?

家を買いたい、建てたい、という人が金利が下がるのを待ちたい、と言うのを時々聞きます。
けれども、家を新規購入する場合において金利下落を待つのは得策ではないでしょう。
その理由は以下の通り。


① ちょうど金利が下がったところで借りられるとは限らない。
金融機関によっては、申し込み時と融資実行時のうち低い金利を選ばせてくれる金融機関もあります。
けれど、ほとんどの金融機関では、適用金利は融資実行月のもの
つまり、「金利が低いから」といって家を建てても、実際に完成するころには金利は上昇している、とか、不幸なことに、その月だけ金利が高い・・・なんて事態が起こる可能性もゼロではないわけで。

 

② 住宅価格の上昇。
マイナス金利発表時にREITが大きく反発したように、住宅投資が更に進むことで住宅価格が更に高騰する可能性もあります。
世界的な原油安に始まる資源安による助けがあるとしても、円安、人件費でそれも相殺。
と考えれば、金利が低くなっても、そもそもの借り入れ金額が大きくなることが予測されます。

金利をみつつ、家を新規購入(建築)するのはなかなか難しい判断となってくるでしょう。

 

 

金利が下がれば、借り換えをしよう。

新規購入者のデメリットを以上に挙げました。
その反面、借り換えにはそういったデメリットがありません。
借り換えであれば、金利が下がったちょうどいいタイミングで契約することができます。
新規で住宅購入をする際に「低金利を引く」というのはある意味クジのようなもの。運です。
借り換えはそうじゃない。自分がベストだと思うタイミングで借り入れを起こすことができます。

 

「もう借りたし、金利下がっても嬉しくない」なんて言わずに、金利をウォッチして、借り換えタイミングを見計らうことをお勧めします。
とは言っても、0.数パーセントの借り入れだと借り換えをしてもそんなに効果はないかもしれません。
その場合には、繰り上げ返済をすることで債務圧縮を進めることをお勧めします。

 

以上。

 

 こんな記事も参考にどうぞ。借り換えよりも引き下げ交渉のほうが、もろもろの手数料も抑えられます。

peticonbu.hatenablog.com