D'ac

元銀行員。現在:写真撮影・加工。金融ライター・翻訳。子育てられ中。

2016年3月はマイナス金利で住宅ローンを組める人が続出? 知っておきたいそれ以外の負担。

スポンサーリンク

住宅ローン金利の変更は月初というのが通例ですが、市場経済動向の変動が激しい場合には月代わりを待たずに金利が変更されることも。

 
今月の金利急変は、その例外に当たるようで、三井住友銀行は今週中にも金利の一部を引き下げることを検討しているそうです。

 

現在の10年固定金利は既に1.05%と低い水準。3月は住宅ローン獲得競争も激しいことから、10年固定の1%割れも十分期待できます。
住宅ローン金利の1%割れ・・・。ということは、そうです。住宅ローン減税と併せると実質マイナス金利での住宅ローン利用の出来上がり! というわけです。

 

実質マイナス金利での住宅ローン利用とは?

実際に住宅ローンをマイナス金利で利用するには、現在の変動0.5%台、10年固定1.05%を考えると、まだまだ距離があります。
一層の市場金利の低下・・・だけで実現するかも、まだまだ不明です。

けれども、実質的なマイナス金利住宅ローン利用は金利が1%を切れば可能です。

というのは、日本には住宅投資促進のための制度「住宅ローン減税」があるからです。
住宅ローン減税は、住宅購入者のための金利負担を軽減するために導入されている制度。
年末の住宅ローン残高の1%分が支払った所得税・住民税から還付されることになります。

金利負担軽減・・・とか言いながら、既に変動金利は1%を遥か下回る水準。支払う利息よりも返還される税金のほうが多い、ということが既に起こっているわけです。
2016年3月には10年固定の住宅ローンも1%を切ることが予測されます。
ということは10年固定の住宅ローン利用者も実質マイナス金利での住宅ローン利用が現実となってきたわけです。
住宅ローンを利用することで、逆に得をする! マイナス金利の不思議な現象。そんな現象が、税制度と合わせると実現することになったわけです。

 

マイナス金利でローンを組めるなら、家を買ったほうがいい?

金利負担額よりも返ってくる税金のほうが多いのであれば、家を買ったほうがいいんじゃないか?
そう思う人が出てくるかもしれません。
ただ、そう判断するのは早計でしょう。
注意点を以下に挙げておきます。

 

住宅ローンの負担は金利負担だけではない。

住宅ローン負担はとかく、金利負担ばかりクローズアップされがちですが、負担は金利だけではありません。
住宅ローンを借りるときに必要な融資事務手数料、土地・建物に設定しないといけない抵当権の設定費用などが必要となってきます。
そういった諸々の費用を勘案すると、マイナス金利での利用にはほど遠いことを覚えておきましょう。

 

毎年の固定資産税。

お金を借りるとお金をもらえるなんてお得!
なんて考えて、不要不急の住宅購入を急ぐことはありません。
不動産を保有すると、毎年固定資産税を支払う必要があります。

 

住宅ローン減税はあくまでも支払い済の所得税・住民税から還ってくるものである。

住宅ローン減税は支払った所得税・住民税の還付です。
毎年の所得税・住民税の支払い額は把握していますか?
「住宅ローン残高からすると20万円もらえるはずなのに、5万円しか還ってこなかった・・・」
なんて声が聞こえてくることがあります。
自分の支払い税額を把握していないと、そういうこともあり得ます。

税金の控除は住宅ローン減税だけではありません。
医療費控除、DC、生命保険控除・・・色々な制度を使った結果、毎年の支払い税額は大したことない、そんな人も多くいることでしょう。
そのあたりのことも頭に入れておきたいものです。

 

おわりに。

金利の相次ぐ引き下げにより、利息負担よりも減税額が大きい実質マイナス金利での利用者が増えそうです。10年固定の1%割れが視野に入ってくるなんて、そんな時代がくるとは思ってもいませんでしたが・・・。今後の金利低下によっては更なる低下も見込めそうです。
住宅購入を考えている人は、金利以外の実質負担も含めて検討しておきたいところです。


以上。