D'ac

元銀行員。子育てられ中。

いよいよ住宅購入! お家の権利は愛する妻と折半?

ライフスタイルが多様化する昨今ですが、結婚したら次に考えることは住宅購入という人は依然多いようです。

 

この間、知り合いと話をしていたところ、「夫婦で家を買うんだったら、家の権利は奥さんと半分ずつでいいよね?」と訊かれて、「ま、人それぞれだけど、それもいいんじゃない?」って話をしていたら、どうやら、奥さんは専業主婦のよう。
うん。それだったら、話はちょっと違うかな? ということで、お家の権利とお金の話をちょっとだけしてきました。そのお話をまとめておきます。

 

家の権利は実際の出資者になる。

住宅購入をした場合に、家の所有者を登記する必要があります。(登記…この土地・建物が誰のものなのかを第三者に対しても、明確に示すための手続きのこと)
そのときの家の所有者というのは、実質的に、その家を購入するためにお金を出資した人になります。
つまり、専業主婦はお金を稼いでいないので、家の所有者にはなれないというわけです。

 

貯金を出した場合などには、専業主婦でも所有者になれる。

とはいえ、専業主婦でも蓄えが十分にある場合などには、所有者になることができます。2分の1出せば、2分の1を所有でき、3分の1を出せば3分の1を所有できます。

 

お金を出してないのに、所有者にするのであれば、贈与となる。

専業主婦で貯金も出していないのに、住宅の所有者として登記するのであれば、それは贈与となります。2000万円の家の半分を持ち分とするのであれば、1000万円の贈与。つまり、贈与税がかかることに。

 

誰が稼いだか、というのは結構重要。

住宅購入でもですが、例えば、相続とかでも、だれが稼いだか、というのは重要になります。ずっと専業主婦だった奥さんの貯金は実質的には旦那さんに属すると判断されたりします。
専業主婦は労働に換算すると、年収いくら、なんて話もありますが、法的には考慮されません。いくら旦那さんが奥さんを愛していようがダメなものはダメなのです。

 

逆もまた然り。

ちなみに、奥さんが働いていて、(もしくは貯金があって)住宅購入の費用を半分出した場合には、その住宅を旦那さん一人で登記することはできません。
旦那さん一人の持ち分とすれば、その半分は、奥さんから贈与があったことになり、贈与税が発生することに。

そういうことなので、結婚しているからといって、住宅を夫婦で仲良く♡(けっ)所有する理由はどこにもありません。
それに(法的に)共有していると離婚の際面倒ですしね。

住宅にせよ、なんにせよ、共有という状態はあまり望ましくありません。一人の判断で処分できないからです。とはいえ、夫婦の共有は共有の中ではもっともマシ、むしろ離縁の阻害要因となるに至ってはプラスに働くというポジティブな面もあります。
お金があるのであれば、住宅の共有は望ましいのかもしれませんね。

以上。