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元銀行員。子育てられ中。

2016年7月は再度住宅ローン金利競争が激化!? 10年固定の過去最低記録更新!

今月、2016年7月の住宅ローン金利は再度過去最低を更新するところが続出しました。

 
10年固定最優遇
三菱東京UFJ銀行 0.55%(0.3%引き下げ)
みずほ銀行     0.75%(0.05%引き下げ)
三井住友信託銀行  0.40%(0.1%引き下げ)

*りそなと三井住友銀行は発表次第追記。

三井住友信託銀行の0.4%は10年固定としては過去最低水準となります。変動金利との逆転現象も見逃せません。

 

2016年7月が過去最低金利となったその理由。

2016年6月はイギリスのEU残留・離脱を決定づける国民投票が行われました。結果は離脱。イギリスのEU離脱という不安定要素を抱え込んだ世界経済はリスクオフへと舵を切り、長期金利は再度過去最低を更新しました。住宅ローン金利は、長期金利を反映して決定されます。沈み込んだ長期金利をそのまま受け止める形で、今月7月の住宅ローン金利は過去最低を更新したというわけです。

*要するに、イギリスがEU離脱するから、今後の世界経済の見通しが不安定に。そのことから、国債などの安全資産が購入されて金利が下がったというわけです。詳しくはこちらの記事にも書いてあるのでどうぞ。 

peticonbu.hatenablog.com

 

 

今後の金利動向。

イギリスがEU離脱を決定したものの、影響がどこまで及ぶかなど不透明な要素も多く、金利は引き続き低水準で低迷すると考えられます。また、アメリカの年内利上げ観測が後退したこと、日銀には、再度の追加緩和観測がみられることを考えると、現在が過去最低水準と言い切ることもできず、今後更に金利は低下していくのではないでしょうか。

ただ、7月中に日銀に動きがなければ、現在の追加緩和期待がしぼむことにより、8月は多少金利が反発することも予測しておく必要はあるでしょう。

あとは、日本国債がいつまで安全資産足りえるか、という問題もあります。まあ、「世界経済不安定=日本円・国債は買い」という構図はパブロフの犬のごとく投資家に染み付いた習性なので、しばらくは心配ないのかもしれませんが。

 

今後の住宅ローン戦略。

これだけ金利が低いので、10年で住宅ローンのほとんどを返し終える公算の高い人は間違いなく、10年固定で組むべきです。
35年フルにかかりそうな人は、35年固定のフラット35が望ましいでしょう。
7月のフラット金利発表はまだですが、おそらく、過去最低を更新すると考えています。

というのは、10年固定がどれだけ低い水準であろうと、10年後の見直しでは金利が上昇するのは避けられないからです。そのときに、借り換えの手間と手数料がかかってきます。それであれば、10年以上かかる人は35年固定で借りるほうが心配は少なくてすみます。

固定と変動のミックスについては、この低金利水準においては必ずしもベストな戦略とは言えないかもしれません。10年固定とフラット35を組み合わせるというのも一つの手となってくるのではないでしょうか。

以上。