日銀がマイナス金利を撤回したら、住宅ローン金利は上昇するの?
9月には日銀が今の金融政策の総括を行うとのお話が出て、そのときにマイナス金利が撤回される可能性もあるとの話が出ているようです。
マイナス金利の出口が意識されると同時に住宅ローン金利はどうなるのか、と不安に思っている人もいらっしゃるようですので、日銀がマイナス金利を撤回した場合の住宅ローン金利がどうなるかのお話をしておこうと思います。
日銀がマイナス金利を撤回したら、住宅ローン金利は上昇するの?
まあ、当然上がりますわね。
というのは、住宅ローン金利(固定金利)は長期金利に連動しているので、長期金利が上昇すればもれなく上昇するからです。マイナス金利が撤回されれば、当然ながら長期金利は上昇します。つまり、マイナス金利が撤回されれば住宅ローン金利は当然上昇することになります。
変動金利は変わらないかも。
マイナス金利が導入されて約半年。マイナス金利が変動金利に及ぼした影響は微々たるものです。
つまり、マイナス金利が撤回されても、他の諸条件が変わらなければ、変動金利の上昇は限定されるでしょう。
秋には金利が上がる?
銀行界からすこぶる評判の悪いマイナス金利。
銀行じゃなくても、企業の年金債務負担は重たくなるし、預金者の利率は悪くなるし、あらゆる方面から批判されるマイナス金利。
とは言っても、日銀の黒田総裁が「マイナス金利をやめるかも」と示唆したわけではありません。
むしろ、「まだマイナス引き下げの幅はある」といった趣旨の発言をしており、マイナス金利の継続にはむしろ積極的、とも言えなくもない。
ということで、9月にマイナス金利が撤回されるかどうかは、今のところ何とも言えないのが現状なのではないでしょうか。
限界が近づく日銀緩和。
とはいっても、日銀の金融政策手段に限界が近づいているのは、間違いのない事実です。
そう考えると、今の金利水準がこれ以上引き下げられることは、なかなか想定しがたいのではないでしょうか。
ということで、マイナス金利がなくなれば、当然住宅ローン金利は上昇するよ、というお話でした。
以上。