意外と子育てと勉強は相性がいいなあ。
最近、線形代数を勉強しています。
ベクトルに行列。線形写像…。
まあ、具体的な内容はおいておいて。
娘との会話で結構気づかされることとかが多いので、意外と子育てと勉強の相性がいいなあ、って思った次第です。以下にまとめておきます。
定義と自然現象とを明確に認識することができる。
日々「なんでなんで」攻撃を受けているわけなのですが、そのたびに、「それって、定義の問題だよな」とか、「これは自然現象だから、理屈を説明してやったほうがいいな」とかそんな感じで頭がフル活動しています。
「どうして信号は赤で止まらないといけないのか」とははルールであって、定義問題。目的があるから定義がある。「どうして磁石は金属にくっつくのか」とか「どうして雨が降るのか」とかは科学的に解説しないといけない。
定義は定義として整理する…そういったことを明確に意識できるようになったのは娘のおかげだな、って感じています。
抽象の階段は一気に登る。
大学数学をやっているときに、時々抽象的な概念についていけなくなることがあります。
でも、娘がこの間「ゼロってなに?」って訊いたとき、私にもそういう時期が絶対あったよな、と思ったのです。数を数えられなかった娘が、具体的な「こたろう(実家の犬)」とかではなく、犬が一匹、と認識できる。個々の具体性を捨象して抽象的な数を扱えるようになる。それをみていると、私もたぶんできるようになる、という確信めいたものが生まれる。
よく子どもは苦も無く言葉を覚える、とか言われますが、日々子どもを見ているとそんなのウソだと思います。子どもは日々、試行錯誤、全身で言葉を、そしてそれ以外の様々な概念を学んでいます。そう考えると、私もまだまだいけるという気がしてくるのです。
既成概念や先入観を覆すことができる。
娘の問いかけによって、今ある既成概念や先入観を覆すことができます。いままで当然のように取り扱っていた数字だって、言ってみれば、今まで生きてきて取り扱ってきたものの先入観で構成されたもの。娘とともに学ぶことによって、先入観を壊した結果、ゼロベースでモノを考えることができ、結果として理解が促進されることもしばしば。
そんな感じで、娘から「人間が学ぶとはどういうことなのか」を日々教えてもらっている日々です。
時々、「それは定義の問題よ」って終わらせてしまうこともあるのですが…。
そんな感じでちょっとずつですが、数学も進んでいます。
ちょうどいいタイミングで夏休みがあり、様々なことを学べました。
娘よ。ありがとう。
以上。