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元銀行員。子育てられ中。

デンマークでは住宅ローン金利もマイナスに? 

先日日銀がマイナス金利を導入すると発表してから、高まるマイナス金利のローン適用期待。

 
当ブログにも「住宅ローン マイナス金利」だったり、「教育ローン マイナス金利」だったり、はたまた「奨学金 マイナス金利」だったり、いろんな検索ワードで来られる方がいらっしゃいます。
期待に応えられず、申し訳ない。

 

そんななか、「デンマーク 住宅ローン マイナス金利」というものも。
デンマークは早くにマイナス金利を導入した国。
そして、中央銀行の決定としてのマイナス金利が対顧客の場面にも表れています。
新しくマイナス金利を導入した日本の未来をデンマークの姿に求める・・・というのも不思議ではないのでしょう。

 

ということで住宅ローンにマイナス金利を導入したデンマークがどのようになっているかみておきましょう。
昨年末時点
30年住宅ローン 3%あたり
短期の住宅ローン 0近傍。最低マイナス0.1%台

 

どうでしょうか。
ちょっと参考までに、日本の金利をあげておきます。
2016年1月
フラット35金利 1.54%
変動金利(住信SBI 借り換え)0.569%    

 

フラットと民間金融機関の金利を比べるのもどうかと思いますが、まあ、実感としては「デンマーク、そんなに低くないやん!」って感じでしょうか。マイナス金利を導入せずとも既に日本の住宅ローンはかなり低い水準にあるということができます。
とはいえ、変動金利はまだ0.5%台。デンマークの住宅ローンの仕組みについて詳しくないので、保証人だったり、保険料だったりが含まれているのかわからないのですが、もう一段の低下余地はあるのかもしれません。

 

預金部門でいくと、デンマークでは預金口座に0.5%の手数料(マイナス金利)を課す銀行も出現しましたが、大部分の銀行においては預金流出を恐れて、預金者にマイナス金利を課すことには後ろ向きのようです。

 

また銀行のシステムは当然のことながら、マイナス金利を想定していなかったため、システム上の問題も発生した模様。

 

デンマークの憂い。

住宅ローン金利の低下で、住宅バブルとも言うべき状況が出現しています。
マイナス金利になってから、住宅市況は60%上昇。昨年だけで住宅価格は12%上昇しています。
日本もマイナス金利を導入してからREIT指数が急騰。
金利負担の低下から、REIT各社の利払い負担が軽減されるとみた投資家の買いが入ったようです。

ただ、日本は既に不動産バブルの様相もあり、これ以上の価格上昇につながるかどうかは怪しいところでもあります。

 

今後日本はどうなっていくのだろうか。

とりあえず初めてのマイナス金利ということで銀行間でも様子見といったところでしょうか。
預金にマイナス金利をつける猛者が出てくるか、ちょっと気になるところです。

まあ、マイナス金利とまではいかなくても、預金の金利は下がるでしょう。
高金利を提供していたネット地銀の定期預金。利用するなら駆け込みで今のうちかもしれません。明日(2月)には下がるかもしれないけれど・・・。

住宅ローン金利はもう少し下がる余地はあるとみています。
けれど、マイナスになることはほぼないと考えています。
万が一マイナス金利が導入された場合って、住宅ローン減税ってどうなるんでしょうね。
預金税減税? とか。
住宅ローンで得た利息に対して20%課税されるのかしら? そのあたり、マイナス金利を想定した法整備になっているのかどうか、気になるところです。

 

以上。