リバースモーゲージ急拡大中。相続対策のためにも頭に入れておいたほうがいいよ。
リバースモーゲージとは。
リバースモーゲージとは住宅を担保にする住宅ローンの一種。ただ、その資金は住宅購入ではなく、生活資金に充てられることになる。老後に生活費などを住宅を担保にして借り入れることとなる。借りたお金は、死後、住宅を売却した費用でもって返還することとなる。
2年ほど前から取り扱う金融機関が増加してきましたが、平成26年度調査では以下のようになっています。
*平成26年度 「民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」より。
簡単にまとめると、1304行中、商品として取り扱っているのが31行。検討しているのが53行。
地価が安いような田舎とか、どうやら商品化できなさそうなのが1203行。
まあ、要するにどこでもでは利用できませんよ、ってこと。
契約者が亡くなったときに家を売却して、費用回収しないといけないので、それなりに担保価値がある家しか対象になりません。地価が高いような都市部でないとまず取扱いは難しいでしょう。
とはいえ、現在(2015年5月時点)では、地銀で取扱いがあるところが30行ほどあり、メガバンクでは出揃っているので、まずまずの普及率ではないでしょうか。担保評価額も200万円以上から、というところもあり、ハードルは低くなっています。適性な担保評価と売却能力があれば、取扱いも不可能ではなさそうです。
とはいえ、借りられる資金は概ね土地評価額の半分などに限られるため、担保評価額が200万円程度であれば、早々に枠を使いきってしまいそうです。そのうえ、地価が下落した時には、差額を返還する必要が出てきます。
とまあ、概要をちんたら説明しましたが、メリットとデメリットをまとめましょう!
メリット。
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老後資金の足しにできる。
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住み慣れた家に居続けながら、資産を使いきることができる。
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後片付けは後の人たちに丸投げできる。
デメリット。
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担保評価額が下がったときには、使ってしまった分は返還しなければならない。(年金から?キツイね)
デメリットもありますが、リバースモーゲージは老後の資金調達方法の一つとして有効な手段であることは間違いないでしょう(使える地域の方にとっては)。自分が死んだあと家をどうするか、ということを考えるきっかけにもなります。
また、老親を持つ人にとっては相続は切実な問題。けど、「父ちゃん、家は俺にくれよ」なんて言えません。「遺言書、書いてね」なんて言った日には、「私はまだ死なんぞ!おまえにくれてやるものなんか何もない!」なんて切り返されそうです。
「お父さん、お金困ってない?今はリバースモーゲージって言ってね・・・」なんて、お金の話の糸口に使うのが有効でしょう。親の懐具合を探るのには、もってつけの話題となること間違いなしです。
というわけで以上!