D'ac

元銀行員。子育てられ中。

NISA?そんないいもんじゃないぜ?NISAを私が使わない理由。

この間証券会社に口座開設に行ってきました。
「NISAにしませんか?」と訊かれたので「面倒だから・・・」と断ってきました。
ということで、私がNISAを使わない理由を3つ挙げていきます。

 

とその前にNISAについてザックリと解説。

 

NISAとは?

NISAとは、別名「少額投資非課税制度」のこと。
少しだけ(100万まで)の投資であれば、税金を抜かれることなく受け取れますよ~。という制度。
ちなみにNISAを利用せずに投資すると、儲かった分については20%もの税金をもっていかれるわけで。これは「お得!」なんて言われています。政府が証券会社を儲けさせるために国民に投資を意識づけるようにするために、新しく(2014年1月)設定した制度です。

例)
NISA口座・10万円利益→10万円ゲット
通常口座・10万円利益→8万円ゲット(20%の税金)
2万円も得したね。ラッキー!

 

私がNISAを使わない理由3選!
「税金がかからないってお得!」と言われているNISA。これを私が使わない理由を以下で説明していきます。

 

1・面倒。

NISA口座を開設するためには住民票が必要です。
これを取りに行くのがめんどくさいです。
え? 取りに行ってくれるって? そんなの悪いよ~。
SBI証券は住民票を代わりに取得してくれるらしいです。他にもあるかな? このサービス。

 

 

2・面倒。

NISAは儲かった利益については非課税ですが、損を出した場合には純粋に損になります。
って分かりにくいですよね。

 

えっと、「損益通算ができない」ということです。
損益通算というのは、利益を出しても損失があるところがあれば、トータルで考えた利益(利益―損失)のみに課税しましょう、ということ。

 

NISA口座で運用した資産が10万円損失が出たとします。他の証券口座で10万円利益が出たとします。損失を出した口座がNISAでない場合は、損益がプラスマイナスゼロになります(課税ゼロ)。しかし、この場合には、損失を出したのがNISAであるがために損益通算できなくなり、結果、10万円の利益にのみ課税されることになり、2万円税金でもっていかれることになります。トータルでは儲かってないのに!!!

 

つまり、NISA口座に入れたからには絶対に儲ける必要があります!
ね? 面倒でしょ?

 

3・面倒。

「そうは言っても、私、他に投資してないし! 大丈夫!」
っていうあなた。
残念でした。NISA口座は5年間しかその口座で資産を保有できないので、5年後には一般の証券口座に移す必要があります。

 

5年後に100万円が120万円になっていた場合、120万円が一般の口座に移管されます。
それから、140万円になって売却する場合には、儲けの20万に課税されることになり、受け取り金額は16万円に。これは何の問題もないです。最初の利益の20万円は丸どりできるわけですから。

 

5年後に100万円が80万円になっていた場合、80万円が一般の口座に移管されます。
それから、100万円になって売却する場合には、80万円からの値上がり益である20万に課税されることになり、受け取り金額は16万円に。
おい! ってなりません? 「もともと100万円で投資したんだから1円も儲けてないよ」と叫ぶ羽目になります。


つまり、絶対に儲ける自信がある! しかも5年以内に! という条件でのみNISAは有効だということです。投資信託やETFを老後に向けて、だらだらと長期投資したいという私には、甚だ面倒な制度です。絶対儲けられるような資産を選ぶ? そんなん無理! 

 

ちなみにゆうちょのIPOはNISAで買ってもいいかな、と思ったのですが、万一初値が公開価格を下回った場合には長期保有する羽目になるため、やっぱりNISAはやめとくことにしました。

 

とまあ、そんな感じで、NISAは当初「長期投資を国民に根付かせる」なんてお題目で布教が始まったのですが、長期投資目的の人には甚だ使いにくい制度になっています。
むしろ、「短期で確実に利益をあげてやる」という野心的な人が使う制度と言えるでしょう。

 

ということで、面倒なので私はNISAは使いません。
「5年以内に絶対儲けてやる!!」という方はぜひぜひトライしてみてください。

以上。

 

追記:NISAについては否定的なのですが、NISAをきっかけに投資をしてみようと考えるきっかけになることはいいことだ、と思っています。とりあえず、コツコツと長期投資を始めていきましょう。